牽引のための道具、“ポータブルウィンチ” エンジン系ロープウィンチと、“チルホール” 人力系ワイヤーロープウィンチの必要機材の重量を比較してみよう(1.6t引きと700kg引きの二種について)
P1120581 (1)IMG_5854のコピー (1) 使用目的は、「起こし木などの牽引伐倒、振り子伐倒や掛かり木処理など」の場合。
 難しい伐倒の場合には、両方を併用する場合が多いが、特にヘビーな掛かり木処理に特化して言えば、軽い、PCW3000が圧倒的に機動的かつ機能的かと。
 ライトな掛かり木処理には、小型プーリーを使ったZリグでの3倍力をロープとプラロックなどハンドウィンチで処理するのが楽。そんな機材の重量を比較してみよう。

 当ショップ取り扱いのエンジンウィンチ、ポータブルウィンチ社のPCW5000PCW3000の重さについては、それぞれの商品ページにスペックが載っているので、ユーザを含めて重量を把握している人は多いだろう。

 が、牽引ロープは概念的に軽いのは分かっているけれど、個体差の重量差は別としても、何メートルでどのくらいの重さがあるのか長尺の場合、大体の総重量は知らないかもしれない。

 そしてチルホール。ネットを調べれば出てくるかもしれないけれど、本体重量とワイヤーの重量については考えたこともなかった。持って歩くけど、重たいな〜位の認識だった(自分)。

 私の場合、仲間に支障木伐採のサポートを頼まれると、此れらの機材を複数全部車に積んで出かけることがあって、その帰りの夜には何時もライトが空を向いて走っているので気になっていたのが機材の重量だった。

 そこで、ちょうど広葉樹や支障木の伐採のための講習を行うための道具類を車から倉庫に戻すに当たって、ついでに其々の重量を測ってみた。ご参考になれば幸甚。樹上伐採の道具を活用して楽で安全な地上伐採の方法を伝える島根スタッフ:高濱


【PCウィンチとチルホールの使い分け、運用方法例】
 同じ牽引用の道具だが、やはり使い方によってメリット・デメリットがある。まず運用方法について自分たちが行なっている作業内容について少し整理してみたい。既ユーザの皆さんはどの様に活用されているでしょうか。

1)集材、移動:材の移動距離が長くなると、どう考えてもPCウィンチに軍配が上がる。チルホールを使って人力でやっていたら辛い。時間が掛かる。まあ、短距離以外やる人はいないと思う。IMG_2288 (1)


















・PCウィンチのPCW5000でも3000でも、木の太さにもよるが、枝払いをした全幹集材が可能。
 あとは、斜度にもよるし、高いところにアンカーが採れるか(ロープかワイヤーで簡易架線を張るか)、また倍力をどの位かけるかによって集材できる太さ、木のボリュームが変わるだけ。
 移動距離はロープの長さと倍力の掛け方による。倍力を掛けずに直に引くだけだったら、ロープが100mならロープの長さ分に近い距離を集材できる。

2)伐採時の牽引伐倒・掛かり木処理:何れにしても樹上のどの程度の高さに牽引点を採れるかの技術による。地上からアクセスするにしても、スローライン、スローイングノット、5m伸縮ポール、10mケーブルキャッチャーなどを使えば、混み入った枝の間にも、スローライン、もしくはロープを掛けることができる。
 そして、ロープさえ樹上に回せれば、必要な場合には次にワイヤーも回せるので、先ずはどの位の高さまで牽引点を高く上げられるかどうかの方が大事だろう。上げれば上げるだけ、牽引力が少なくて済む。が、折れない程度に・・・

 そうそう、自分の方のブログには幾つか書いてあるけれど、枯れ木の処理も同様にロープを掛けてPCウィンチで揺すって折れるところから落としてしまったり、下に入ると危ない枯れ枝も同様に落としてしまうことにも使える。勿論、ロープの先端は手の届く範囲の立木に結ぶこと。ランニングボーラインではいけません。要するに行って来いするわけ。
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 上右画像は、ヒノキの樹上9m位の枝が混み入ったところに10mmシリウス500(破断強度2.8t)の60mロープを回したところ。

 左上画像は、牽引伐倒用のロープ1本と、電線側に倒れない様に振り子伐倒をするための12mmのガイド用リギングロープを一本、それから同じく1.6tチルからの延長ワイヤーを一本回しているところ。この場合、チルホールからのワイヤーは、ガイド用ロープが弱かった場合のための万が一の保険の意味。
 木自体が電線側に大きくは傾いていないので、振り子伐倒用のロープ一本でも大丈夫だとは考えたけれども、場所が電線や光ケーブルが通っている真横だったために慎重を期した。

 どれも木に登らずに前述の方法と道具で樹上高くに牽引点を採っている。そして、左側の作業の場合には、絶対に電線側に倒れない様にツルを分厚く作っておき、PCウィンチで引き倒しているのだが、これをチルホールでやると多分、厚いツルが頑張るので人間は途中で泣きが入るだろう。
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 つまり、今まではチル2台とか3台で行なっていた起こし木の牽引伐倒も、メインをPCウィンチにすると体力も時間も節約できるということに。

 実際の話、倍力を掛けると牽引スピードは遅くなるのだが、チルホールを人力で一生懸命漕いでいるよりもエンジンで回るドラムを使って牽引した方が楽。自分たちの場合には、直引きの次のステップは3倍力。3倍力が厳しそうならば、いきなり9倍力となる。牽引方向とシステムの設置のし易さでは、その様なフォーメーションが妥当かと。
滑車の原理-倍力3〜9倍力

(上記のシステム画像では、安全のためのリダイレクト「作業者の安全な位置を確保する方向転換」は、説明図面上、入っておりませんので、現場では牽引方向を安全な方向に変えてください)

 また、この様に樹上の高いところにロープを回すことができるれば、針葉樹ならロープの3倍力(Zリグ)を使って人力牽引か、またはハンドウィンチのプラロックで引けば牽引伐倒はできる。

 そして伐倒の過程でもし掛かり木になっても、すでに高いところにロープが回っているので、アンカーの位置を変更して、外れやすい方向に牽引すれば、そのまま大抵の掛かり木は外せる。

 要するに、高い位置に牽引点を作る道具と技術があれば、よほどの偏芯木でなければ、ハンディなプラロックのセットで仕事が済んでしまう。あとは、急斜面であれば木が飛んでいかない様にしてプラロックに衝撃が来ない様にする手立てが必要な場合があるだろう。

 もし、もっと頑固な木が相手の場合には、700kgの牽引力を持ったPCW3000を使って牽引すれば良い。さらに手強い木ならば、倍力、三倍力を設定すれば良いので、軽くて持ち運びやすく、そしてロープの片付けが楽なこの機動的なセットがあれば体力と安全を確保することになるだろう。
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 その場合、我々のやり方だと、ワイヤー系のチルホールは保険用か、もしくは振り子伐倒する場合のガイドラインのテンションを掛けるために使うことになる。
 上の画像の場合には、チルホールから延長しているワイヤーは、万が一牽引ロープが切れた場合の保険用として設置。PCウィンチを動力源に三倍力で牽引して起こし木伐倒をしている。

 この様に、PCウィンチやプラロックなどハンドウィンチが登場して、出番の少なくなったチルホールだが、それでもチルホールの良いところ、無ければ困ることもあるので、記事の最後の項で総括してみようと思う。


【1.6t引きチルホール:40m長(20m+20m)牽引システムの重量】
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 まず、1.6t引きチルホールから。
 重て〜!!! 重たいとは思っていたけど、こんな重量だったんだ・・・
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 本体とレバーを合わせて、19.5kg・・・ 道理で運びにくいと思った。
 そして20m牽引ワイヤーは・・・
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 12.5kg。

 両方合わせて32kgくらい・・・ その上、さらに延長用のワイヤーを測ると。IMG_5487
 この延長ワイヤーは10mmの21m。














 ワイヤーが地面に落ちている様に見えるかもしれないけれど。
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 ちゃんと載せた時にも同じ、6.5kgくらいだったので、この数値は正確。
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 他にも使う道具が。これは延長ワイヤーを接続する際に使うカムラー。1.246kg。
 クリップだとワイヤーが傷むので直線的にワイヤーをホールドするカムラーの方が安心。2t用。

 因みに、PCウィンチで12mmロープで牽引して、さらにもう一本の12mm延長ロープを接続する場合、ノットだと固く締まりそうなときはカムラーと同じ機能をもったフリクションノットをロープスリングを使って作るので、こんなものを使う。
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 シリウス500の10mmロープ。破断強度2.8t。重さはカムラーの十分の一程度! 

 で、チルを立木に設置するにはベルトスリングが必要で、そして場合によってはUシャックルを使うと。いや、使わないかな。
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 Uシャックルの大きいのは1kg以上あるんだ。
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 小さい2tのUシャックルでも560gくらい。これはカムラーなりクリップなりを使う時には必要。

 と言うことで、本体(19.5)+牽引ワイヤー20m(12.5)+10mm21m延長ワイヤー(6.5)+カムラー(1.264)+Uシャックル2t(558)=49.322kg!
 これを背負子で一人で背負ったら歩荷だね。


【PCW5000 1.1t引きPCウィンチ:100m長牽引システムの重量(倍力で2.2t引き50m長)】
 次は、PCW5000の場合にはどの位の重量になるかピックアップしてみる。ロープが100mあるので、Wにして倍力を掛けた場合を想定してみよう。そうすると2.2tの牽引力ということになる。
 牽引速度は、6m/分と二分の一になるが、チルホールを漕ぐことを考えたら超速いと言っても差し支えないかもしれない。
 いや、ホント楽なんですよ。
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 商品ページに書かれている重量は、“本体乾燥重量”なので、燃料やオイルは入っていない。でも、使う時には入ってなければ仕事をしないので、フルタンクの場合の重量をチェックする。
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 17kgちょっと。17.3kgくらいとしておこう。
 それからあと必要なものは、このPCW5000を載せて固定するもの。ツリーマウントのキットだ。
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 重量は、11.5kgくらいある。
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 でもバラけていると運べないので、いつもはボックスに入れている。これが曲者で、山に持って入る場合には、一人工掛かる。

 独り作業の場合には、自分で山を往復しなければならないので大変。だから後述するが、PCW3000だとザック一つで全部持っていけるので、速度が少し遅くとも、其方を使うことになる。ま、作業の内容によりますけどね・・・
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 すると、13.5kgくらいになる。

 それから牽引用のロープ。12mmの太さで破断強度3t。長さは100m。
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 バッグに入った状態で、11kgちょっと。
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 あとはカラビナとプーリーの重量だ。
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 破断強度が2.2tのカラビナ。170g。
 それからポータブルウィンチ社のプーリーは、破断強度2.2tで1086g。
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 そしてWなので、行って来いしてロープ末端をアンカーに接続するためのカラビナがもう一つと、立木に縛るベルトスリングが必要となる。
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 破断強度2tのベルトスリングが632g。強度的には、どれも厳しいが大丈夫だろうということで。
 本体PCW5000(17.3)+台座ツリーマウント(13.5)+牽引ロープ100m(11)+プーリー(1.086)+カラビナ(0.17)+ベルトスリング(0.632)+カラビナ(0.17)=43.858kg!

 なんと、数kgの差しかない。それでは、軽量化作戦発動!! 簡単なのはツリーマウントを簡易型に変えてしまうこと。(使用方法の注意事項は最後の項に記載)
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 このシンプルなツリーマウントの重量は4kgくらい。一気に9.5kgくらい軽くなったので、トータル34.358kgに軽量化!!
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 あと、このPCW5000は、オイル循環の関係で20度以上傾くと自動的にエンジンストップする様になっている。そのために、ツリーマウントを使う場合が殆どだが、平地ならばベルトスリングだけでも大丈夫。
 そうすると、そう重量は、30.358kgになる。この、立木へのマウントについては、最後の項にまとめて書いてみよう。

 取り敢えず、ロープ系の方が軽い、それから牽引速度が速い、またロープが長い分、システムがフレキシブルに組めるなど、色々メリットがある。IMG_3758 (1)

 そしてロープ系がなににもまして楽なのは機材の撤収の件。ワイヤーは長ければ長いほどキンクを直しながら仕舞うのは大変だし時間が掛かる。

 でも、ロープは右画像の様に立木などにプーリーを設置して、あとは手で引き下ろしながら端からロープバッグに仕舞い込んで行けば良いだけ。

 短い距離ならば、腰のベルト通しにカラビナを付けて、そこにロープを通してから両手でロープを掴んで、同じ様にバッグの中に仕舞えば良いし、ロープが綺麗ならば肩越しにロープを引いてバッグに仕舞えば良い。


 ワイヤーロープの撤収の事を考えたら超絶楽なロープ系のシステムだ。

 因みにPCW5000を運ぶのに、長距離ならば背負子が良いだろう。短距離ならば取っ手を持って移動すれば良い。
 中距離だったら、ベルトスリングで肩掛けにすると楽に運べる。ベルトスリングは長さの合ったものを使用すれば良い。
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【PCW3000 700kg引きPCウィンチ:60m長牽引システム---ワンパックウィンチセット】
 次は、PCW3000の場合。本体乾燥重量は9.5kg。エンジンオイルと燃料を満タンにした装備重量は。
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 10.5kgくらい。
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 ツリーマウントを使う場合には、プラス4kg位。ベルトスリングだけの場合には、プラス632g。

 PCW3000の場合には、PCW5000と違って傾こうがひっくり返ろうがエンジンは止まらないので、急斜面であってもベルトスリングのみで大丈夫な場合が多い。

 それから牽引ロープは12mmの方が牽引しやすいが、10mmのロープでもよい。10mmの場合にはバッグに入れた時にボリュウムが小さくなるために持ち運びが楽になる。
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 例えば、破断強度が2.8tの10mmロープ、シリウス500が60mのバッグ入りで4.5kgくらい。
 牽引は此れだけでもできるが、ロープの先端にはカラビナがあった方が便利だ。170g。
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 それ以外には、倍力を掛けるためのプーリーとベルトスリングのセットをいくつ持っていくかによる。

 プーリーとベルトスリングとカラビナの3点セット。

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 小型のプーリーならば292g。

 となると、ベルトスリング(632)+カラビナ(170)+小型プーリー(292)=1094g のワンセットが幾つ要るかと言うことに。

 この組み合わせ以外にこういうものがある。樹上伐採用のブロックだが、金属使用を極力減らして動的なショックに耐える組み合わせだ。
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 この二つでリダイレクトができる。コンパクトスプリングブロック(512)とウーピースリングの2m(622)のもの。合わせて、1134gになる。この組み合わせの場合にはカラビナは要らない。

 どの様な作業をするかによってアイテムを増やすかどうかだが、最低限の必要品をピックアップしてみる。
 本体(10.5)+ベルトスリング(0.632)+60mロープ&バッグ(4.5)+カラビナ(0.17)=15.802kg!! 軽いね。

 それに、ベルトスリング+カラビナ+小型プーリー=1.094kg が2セット。あとはカラビナ(170)+小型プーリー(292)+6mmロープスリング(40)=502g があれば、トータル3kg程度の追加で、三倍力の牽引システムと作業者が安全に作業できる場所に立てるようにリダイレクト用のアンカーを設置できる。
3倍力新

















 6mmロープスリングはシリウス500の1.4mのもので破断強度は1.1tだがWになるので倍の2.2tで考えると、PCW3000の牽引力700kgの3倍の2.1tの牽引力に対しては、強度が足らないが全体にバランスは取れている。

 あとは、PCW3000の牽引速度が、1分当たり最大8mなので、直引きでも2〜30m位までが我慢できる範囲かと思うので、三倍力では距離が長いとちょっと待ちくたびれる。

 その辺は作業内容によるが、この軽さとシステムのフレキシブルに組めるところは捨てがたい。そして、以前書いたこちらの記事にある様に、ザック一つに全てが収まってしまうので、独り作業で掛かり木の処理をしたり材を動かす作業をする場合にはとても助かる道具となる。
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 PCW3000本体からロープ、プーリー、ベルトスリングが全てワンパックに収まってしまう。
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 ザック全体の重さは、入れるものの内容によるが、20〜25kgくらいを考えておけば良いと思う。小物類は両サイドのポケットに入るし、本体はまだまだ余裕があるので、何度も往復するよりは、必要品を全部入れて一発で山の奥へ行った方が楽かもしれない。

 また、背負子があれば、ホームセンターで売っている頑丈なタイプのカゴを括り付けると、丁度このカゴの中にPCW3000が収まる。あとは、必要なものを積み上げて縛ればこれも大量の道具が運べる。


【700kg引きチルホール:50m長(20m+30m)牽引システムの重量】
 ご参考に、700kg引きのチルホールの場合も重さがどのくらいになるのかピックアップしてみる。
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 8kgくらい。
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 牽引ワイヤーも8kgくらい。合わせて16kgになる。
 それから8mm30mの延長用ワイヤーの重さを測ってみよう。
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 8.5kgオーバー。

・700kg引きチルホールセット
本体(8)+牽引ワイヤー20m(8)+10mm30m延長ワイヤー(8.5)+カムラー(1.264)+Uシャックル2t(0.558)=26.322kg!
 となった。下記の1.6t引きのチルホールと比べると、半分とは行かないけれども、結構軽い。

・1.6t引きチルホールセット
本体(19.5)+牽引ワイヤー20m(12.5)+10mm21m延長ワイヤー(6.5)+カムラー(1.264)+Uシャックル2t(0.558)=49.322kg!

 これにリダイレクト用のスナッチブロックを持ったりすると相当な重量になるのは確か。あとは三倍力にするとなったら、このスナッチブロックが重たいからね。
 セッティングするだけでも結構大変なこと。


【700kg引きチルホールの代替案】
 700kg引きのチルホールの上記セットで、30mの延長ワイヤーなしの場合(荷掛けワイヤーは別途必要)には、16kgちょっとで済む訳だが、この700kg引きならば、プラロックMPR1000の250kg引きに三倍力を掛ければ750kg引きになる。
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 プラロックとロープとプーリーなどでどのくらいの重量になるか測ってみないといけないが、ザックであまり苦労しないで背負っていける重さなので、地上からロープを高いところに掛ける道具と技術さえあれば、重たいチルホールを持って歩かなくて良いのは朗報だろう。
 

 ロープのシステムの方がワイヤーよりもはるかに片付けやすいのも良い。
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 自分が移住する前に少しだけ在籍した神奈川の事業体の仕事で、丹沢の山の中で班長と二人作業の際のこと。班長はロッキラダー二本とチェンソーを持ち、わたしがチルホール本体と牽引ワイヤー、ベルトスリング二本を持って、山の急斜面でヒノキの掛かり木を処理しながら切り捨て間伐をやっていたことがある。

 それ以外に、自分のチェンソーと燃料・オイル、弁当その他を担いで居たのだから相当な重量だった。9年前のことだったが、当時はプラロックも高強度のロープシステムも知らなかった。

 知らないと言うのは、世の中を真っ当に生きていく上では、ある意味罪にもなる(マインドコントロールされて、無駄な消費ばかりを仕向けられては)が、林業に於いて、知らないということは、色々な意味でも事故にも繋がるし、無駄な努力をして疲労にも繋がる。

 その逆は、知ろうとする意図を発端として、不具合箇所を事前に発見したり、また楽で安全な方法を知り得たりする。やはり勉強しないと・・・

 さて、プラロックは良いところばかりではなく、チルホールの様に丈夫な造りではないので、過負荷には弱いのは当然。
 例えば、掛かり木が倒れた瞬間に跳ねて走ったら、その荷重を受け止めるのはプラロック本体になる。

 そうならない様に途中に逆流れ防止装置を設定する必要がある場合もあるだろう。また、衝撃を緩和するために、途中の細めの木の上にリダイレクトのアンカーを設置したものを幾つか介してロープを張るなどの手もある。
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以下工事中につき今しばらくのお時間を頂戴いたします。